はじめに
Dell™ OpenManage™ Server Administrator Storage Management は、ハードウェア RAID ソリューションを実装し、法人企業とモールビジネスのストレージを理解しているシステム管理者向けに設計されています。
Storage Management を使うと、システムに接続されているストレージコンポーネントを設定することができます。これらのコンポーネントには、接続されている RAID コントローラ、非 RAID コントローラ、チャネル、ポート、エンクロージャ、ディスクが含まれます。Storage Management を使用すると、BIOS にアクセスせずにコントローラ機能を設定および管理 できます。これらの機能には、仮想ディスクを設定したり、RAID レベルとホットスペアを適用してデータを保護する、などが挙げられます。その他、再構成、トラブルシューティング、およびしきい値の設定など多くのコントローラ機能を行うことができます。ほとんどの機能は、システムがオンラインの状態で要求を処理し続けている間に設定および管理できます。
Storage Management はストレージコンポーネントの状態を報告します。コンポーネントの状態が変わると、Storage Management はそのコンポーネントの表示をアップデートし、警告ログに警告を送信します。
状態の変更に伴い、Storage Management は仮想ディスクの作成や削除をはじめ、その他多くのイベントの警告も生成します。ほとんどの警告では SNMP トラップも生成されます。
状態のモニタや報告以外には、Storage Management は自動的にユーザー入力に異存しない操作を自動的に開始することはありません。(重大な温度値を超えたエンクロージャの自動シャットダウンだけは例外です。「Smart サーマルシャットダウン」をご参照ください。) Storage Management 操作は、ウィザードとドロップダウンメニューを使用してユーザーが行います。ただし Storage Management では、警告の生成、再構成などのタスクの開始、状況変更など、コントローラが行う操作を報告します。
![]() ![]() |
メモ:Storage Management はコントローラによって表示されるようにディスクや他のストレージのコンポーネントの状態の変化を報告します。 |
Storage Management の起動
Storage Management は Dell OpenManage Server Administrator サービスとしてインストールされています。すべての Storage Management 機能にアクセスするには、Server Administrator ツリー表示で ストレージ オブジェクトを選択します。Server Administrator の起動の詳細については、『Dell OpenManage Server Administrator ユーザーズガイド』をご参照ください。
Microsoft® Windows®
ローカル Microsoft® Windows® システムで Server Administrator を開始するには、デスクトップ上の Dell OpenManage アイコンをクリックし、システム管理者特権を持つアカウントでログインします。
![]() ![]() |
メモ:管理者権限は設定する上で必要です。 |
Linux とリモートシステム
Linux またはリモートシステムで Server Administrator セッションを開始するには、デスクトップ上の Dell OpenManage アイコンをクリックし、システム管理者特権を持つアカウントでログインします。
または、Web ブラウザを開き、アドレスフィールドに次のいずれかを入力し、<Enter> を押します。
https://<ローカルホスト>:1311
ここで、<ローカルホスト> は管理下システムに割り当てた名前で、1311 はデフォルトのポートを示します。
または
https://<IP アドレス>:1311
ここで、<IP アドレス> は管理下システムの IP アドレスで、1311 はデフォルトのポートを示します。
![]() ![]() |
メモ:ブラウザで有効な応答を受け取るには、アドレスフィールドに https://(http:// は不可)と入力する必要があります。 |
ユーザー特権
Server Administrator ではユーザー、パワーユーザー、および システム管理者ユーザーグループを用いてセキュリティを提供します。各ユーザーグループには Server Administrator 機能に対して異なるレベルのアクセス権が割り当てられています。
すべての Storage Management 機能にアクセスするには、システム管理者特権が必要です。システム管理者特権を使うと、ロップダウンメニュータスクを実行したり、ウィザードを起動したり、omconfig storage コマンドラインインタフェースコマンドを使用することができます。システム管理者特権を持っていない場合は、ストレージ コンポーネントを管理および設定することはできません。
ユーザーおよびパワーユーザー特権を使うと、ストレージの状態を表示できますが、ストレージを管理または設定することはできません。ユーザーおよびパワーユーザー特権を持っていると、omreport storage コマンドを使用できますが、omconfig storage コマンドは使用できません。
ユーザーグループとその他の Server Administrator セキュリティ機能の詳細については、『Dell OpenManage Server Administrator ユーザーズガイド』をご参照ください。
グラフィカルユーザーインタフェースの使い方
次項では、Server Administrator グラフィカルユーザーインタフェース(GUI)を使って Storage Management 機能にアクセスする方法について説明します。
ストレージオブジェクト
Server Administrator ツリー表示には ストレージ オブジェクトが表示されます。Storage Management 機能にアクセスするには、ストレージ オブジェクトを選択するか、ストレージ オブジェクトを拡張して下のレベルのオブジェクトを選択します。
正常性サブタブ
正常性 サブタブには、ストレージコンポーネントの状態情報が表示されます。詳細については、「ストレージの正常性」をご参照ください。
情報/設定サブタブ
情報/設定 サブタブには、ストレージオブジェクトに関するプロパティ情報が表示されます。情報/設定 サブタブには、ドロップダウンメニューとボタンも付いており、ストレージタスクを実行したり、ウィザードを起動できます。
タスク実行用ドロップダウンメニューとウィザード
ツリーオブジェクトに表示されるストレージオブジェクトの多くにはタスクがあります。こうしたタスクの例としては、仮想ディスクの作成、ホットスペアの割り当て、バッテリの修正などが挙げられます。ストレージオブジェクトのタスクにアクセスするには、ツリー表示のコンポーネントを選択してから、情報/設定 サブタブを選択します。情報/設定 サブタブにはタスクのドロップダウンメニュー、またはボタンが備わっており、ここからタスクを起動できます。
Storage Management コマンドラインインタフェースの使い方
Storage Management はフル装備されたコマンドラインインタフェース(CLI)です。詳細については、デルサポートサイト support.dell.com/manuals で『Dell OpenManage Server Administrator コマンドラインインタフェース ユーザーズガイド』をご覧ください。
オンラインヘルプの表示
Storage Management には広範なオンラインヘルプが用意されています。ストレージ またはその下位レベルのツリー表示が選択されていると、このヘルプを Server Administrator グラフィカルユーザーインタフェースから使用することができます。詳細については、「ストレージオブジェクト」をご参照ください。
オンラインヘルプには次の種類があります。
•![]() |
コンテキストヘルプ:各 Storage Management 画面にはヘルプボタンが表示されます。ヘルプボタンをクリックすると、表示された画面の内容を説明したコンテキストオンラインヘルプが表示されます。 |
•![]() |
目次:コンテキスト(ヘルプボタン)のヘルプ画面には、オンライヘルプの 目次 へのリンクが含まれています。目次 にアクセスするには、まず Storage Management ヘルプボタンをクリックしてヘルプ画面を表示します。次に、Storage Management オンラインヘルプの目次に移動 リンクをクリックして、目次 を表示します。このリンクは各ヘルプ画面の上下に表示されます。目次 を使うと、オンラインヘルプに含まれているすべてのトピックにアクセスすることができます。 |
共通ストレージタスク
本項では、一般に実行するストレージタスクの情報へのリンクを提供します。
•![]() |
仮想ディスク(RAID 設定)を作成し設定します。詳細は、以下をご参照ください。 |
•![]() |
「仮想ディスク作成の簡易設定ウィザード(手順 1/2)」。このサブセクションでは、簡易設定ウィザードを使って仮想ディスクを作成する方法について説明します。簡易設定ウィザードを使うと最も簡単に仮想ディスクを作成できます。初心者ユーザーの方は、簡易設定ウィザードを使用することをお勧めします。 |
•![]() |
「仮想ディスク作成の詳細設定ウィザード(手順 1/4)」。このサブセクションでは、詳細設定ウィザードを使って仮想ディスクを作成する方法について説明します。詳細設定ウィザードを使用するには、RAID レベルとハードウェアについてよく理解している必要があるので、上級ユーザーの方にお勧めします。 |
•![]() |
「仮想ディスク」。このサブセクションでは、仮想ディスク管理に関する詳細情報について説明します。この情報には、仮想ディスクの作成と管理に影響を与えるコントローラ特有の注意事項が含まれています。 |
•![]() |
「RAID の概念についての理解」。このサブセクションでは、「RAID とは?」、「可用性とパフォーマンスを高めるためのデータストレージの編成」、および「RAID レベルと連結の選択」などの基本的なストレージ概念について説明します。 |
•![]() |
ホットスペアを仮想ディスクに割り当てます。仮想ディスクで冗長 RAID レベルを使用すると、仮想ディスク内の物理ディスクにエラーが発生した場合、ホットスペア(バックアップ物理ディスク)を割り当ててデータを再構成することができます。詳細は、以下をご参照ください。 |
•![]() |
「ホットスペアを持つ仮想ディスクの保護」。この項は、ホットスペアについて説明したもので、コントローラ特有の情報が含まれています。 |
•![]() |
整合性チェックを実行します。「冗長仮想ディスクの整合性の維持」タスクでは、仮想ディスクの冗長データに間違いがないことを確認します。 |
•![]() |
仮想ディスクを再設定します。物理ディスクを仮想ディスクに追加して、仮想ディスクの容量を拡張することができます。また、RAID レベルを変更することもできます。詳細については、「仮想ディスクタスク:再設定(手順 1/3)」ご参照ください。 |