Dell EMC Server Administrator Storage Management 9.5

RAID

RAID は、システム内に搭載または接続された物理ディスク上にあるデータのストレージを管理するためのテクノロジです。RAID の重要な要素は、複数の物理ディスクのストレージ容量を組み合わせて単一の拡張ディスクスペースとして扱えるように、物理ディスクをスパンする機能です。RAID の他の重要な要素として、ディスク障害の発生時にデータを復元するために使用できる冗長データを保持する機能があります。RAID では、ストライピング、ミラーリング、パリティなどさまざまな方法を使用して、データの保存と再構築を行います。データの保存と再構築のために使用する方法の違いによって、RAID のレベルが異なります。各 RAID レベルは、読み書きのパフォーマンス、データ保護、ストレージ容量という点で、特性が異なります。すべての RAID レベルで冗長データが保持されるわけではなく、一部の RAID レベルでは失われたデータを復元できません。どの RAID レベルを選択するのかは、パフォーマンス、保護、ストレージ容量のどれを優先するのかによって異なります。

メモ: RAB(RAID Advisory Board)は、RAID の実装に使用される仕様を定義しています。RAID レベルは RAB によって定義されますが、さまざまなベンダーによる RAID レベルの商用実装が、実際の RAID 仕様と異なる場合があります。特定のベンダーの実装が、読み取りおよび書き込みパフォーマンスとデータの冗長性の度合いに影響することがあります。